『この手を離さないで』咲本﨑先生　感想とおすすめ

今日は、咲本﨑先生が描く『この手を離さないで』を読み返したので紹介したいと思います。

愛されたことのない雅に、晴斗が優しく寄り添っていく様子が胸を打つ救済オメガバースＢＬ。
涙せずにはいられない感動作です。

あらすじ

唯一無二の才能、鮮烈デビュー！

《持てる者×持たざる者》が互いを求め合う
極上のジュブナイル・オメガバース。

つなぎとめたい
恋に出逢った。

とある問題を起こし、
αのエリート校から一般校へ転校してきた晴斗。
季節はずれの転校生に色めき立つ教室で
１人だけなぜか当たりが強い、生徒会長の雅と出会う。

まるで正反対な性格と境遇の２人は、
反発しながらも強く惹かれあい
次第にお互いの心の奥へと踏み込んでいく。

しかし、晴斗のフェロモンにあらがえない雅の身体は、
やがてコントロールがきかなくなっていき――。

未熟で、痛くて、壊れそうな――美しき青春の日々。

「俺は絶対離さない、お前のこと」
「ヒートなんて、死ぬほど嫌だったのに…」

引用：コミックシーモアhttps://www.cmoa.jp/

登場人物の紹介

【受】北原　雅

• Ω
• 生徒会長
• αを嫌っている
• バース性を隠している

【攻】一条　晴斗

• α
• 問題行動を起こして転校してきた転校生
• 本来は面倒見の良い世話焼き気質

作品の魅力

『この手を離さないで』の魅力、たくさんあるんでが、まず、咲本﨑先生の繊細な絵がすごく心に響くんですよ。雅くんの痩せこけた姿や、不器用な箸の持ち方なんかが、細かく丁寧に描かれていて、見ているだけで胸がキュッとなっちゃいます。

それに、ストーリー展開がまた素晴らしいんです。
最初は反発し合っていた雅くんと晴斗くんが、少しずつ距離を縮めていく様子が、本当に自然で説得力があるんです。特に、晴斗くんが雅くんの生活環境を知って、放っておけなくなるところなんか、もうグッときちゃいます。

最大の魅力は、辛い過去を持つ雅くんが、晴斗くんの愛情に触れて少しずつ変わっていく様子を、繊細かつ丁寧に描いているところだと思います。
読んでいると、まるで自分が2人の恋を見守っているような気分になれるんです。

読み終えての感想

正直、最初はちょっと重たい展開で「うわ〜、しんどいな〜」って思ったんです。
でも、晴斗くんが雅くんに寄り添っていく様子を見てるうちに、なんだか心が温かくなってきちゃって。
晴斗くんが雅くんのために初めてカレーを作るシーン。
へたくそなカレーを雅くんがモリモリ食べる様子に、もう涙が出そうになっちゃいました。

そして、雅くんと晴斗くんが番になるシーン。
もう、ドキドキが止まりませんでした♡
最初は自分のΩの本能を受け入れられなかった雅くんが、晴斗くんの愛情に少しずつ心を開いていく様子が本当に素敵で。そして、ついに番になる瞬間…。雅くんの不安そうな表情と、晴斗くんの優しくて熱のこもった眼差しのコントラストが胸に刺さりました（感涙）
雅くんの震える手を晴斗くんがぎゅっと握るところとか、もう…たまりませんでした！
番になることで、2人の関係がより深まっていくのを感じられて、読んでいてすごく幸せな気分になりました♡

最後に2人が手を取り合って旅立っていく姿を見たときは、心の底から「よかった〜！」って思えました。